君色の空
「ナギ、まだ出してなかったの!?」

進路調査票の提出は、とっくの昔に提出期限を過ぎていた。

「うん。行きたい高校も特にないから、決められなくて」

ひとつのウソを隠す為に、また新しいウソをつく。

そうして、『本当の私』は、ウソに塗り固められていくんだ。

「だったら、アタシ達と同じ高校にしときなよ!?

結花も那智も一緒だよ!」

気を使ってか、早苗はそう言ってくれる。



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