君色の空
「ありがと。
でも私、私立には行けないから」

そういう答えが返ってくることを、本当は知っているくせに。

「…そっか…。
ナギもいたら、楽しいのにね、って。三人で話してたんだ」

早苗は本当に残念そうな表情で、そう言うけれど。

私は、本当の気持ち、知ってるよ?

私がいなくなれば、からかう人もいなくなるし。

都合よく、パシリに使える人もいなくなるし。

…だから、残念なんでしょ!?




< 14 / 230 >

この作品をシェア

pagetop