君色の空
苦しそうな表情を浮かべて、私を見つめた。

私は、一歩後ずさりする。

お母さんの姉ということは、私を睨んだ、あの叔母さんがモモちゃんのお母さん、ってことだよね?

「あの時は、母が渚にひどいことを言って、申し訳なかった」

母の代わりに、とでもいいたげに頭を下げるモモちゃん。

「あの日のことで、渚がこんなにも傷ついていたなんて、知らなかった…」

ため息まじりに、『もっと早く、思い出していれば…』と、何度も同じことをつぶやく。



< 159 / 230 >

この作品をシェア

pagetop