君色の空
「結花!
早苗も行く、って」

と、那智はテンション高めに、離れた席で帰り支度を始めていた結花を、手を振って呼び寄せた。

私はその横を、すっと通り過ぎる。

すれ違い様、

『ナギも一緒に行かない!?』

誘われたけれど。

『ごめん。私、夕飯作らないといけないから…』

そう言って断ると、逃げるように学校を後にした。




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