君色の空
「それから4年。
妹が死んだのも、私が離婚したのも、すべてあなたのせいにして、生きてたわ…。

そして七回忌の法事で、私はずっと憎み続けていた、あなたと再会した…」

『渚ちゃん!?
大きくなったわねぇ…』

ふくよかな体格をした女の人が、ニコニコ顔で私の頭をなでた。

そうだ。
叔母さんは初め、私にとても優しい笑顔をくれたんだ…。

叔母さんの言葉と共に、少しずつ蘇ってくる記憶。

それはすごく曖昧なもので、現実に起きたものなのかを、判別することができない。



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