君色の空
「いや。違うな」

短くそう言い切ると、モモちゃんは言葉を続けた。

「あの言葉には、続きがあった。でもその前に、渚は家を飛び出したんだよ!」

「『すみません…。

子育てには俺も協力するから。

お前のことも、絶対に守るから。

だから、あの子を産んでくれ!

…そう頼んだのは、この私です。

悪いのは、あいつを守ってやれなかった、私です。

あの子は何も悪くありません。

だから、どうかお願いです。

あの子が産まれて来なければ良かったなんて、冗談でも言わないで下さい』

そう、言われたわ」



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