君色の空
モモちゃんの言葉を遮って、そう告げた叔母さんの瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちた。

私は信じられない気持ちで、その言葉を受け止めた。

「『一緒に遊びたいから、元気な赤ちゃん産んでね!

って、お母さんに頼んだんだのは、僕です。

僕もお母さんのこと、守ってあげられなかった。

でも僕は、妹が産まれてきてくれて、本当に良かったと思ってるよ!』

渚のお兄ちゃんも、そう言ってた…」

今度はモモちゃんが、お兄ちゃんの言葉を教えてくれる。

「そんな…」

ワナワナと、唇が震えた。



< 187 / 230 >

この作品をシェア

pagetop