君色の空
と、母の壮絶な闘病生活を支えた、私の絵の存在を明かしてくれた。

『妹の遺言で、その絵は棺の中に一緒に収められて、一緒に火葬したわ。

あなたの笑顔で見送られたら、私は絶対に寂しくないから、とも言ってたわね』

それは、初めて知る母の気持ち。

『あなたには、幸せになって欲しい。

私がいないことで寂しい想いはして欲しくない。

このノートのように、あの子にはいつも笑っていて欲しい…。

最期まで、妹はそう言ってたの。

あなたは誰よりも、妹に愛されていたのよ…』



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