君色の空
受験が本格化したら、遊ぶことなんてできなくなる。

そうなる前に、今までできなかった青春というやつを謳歌するつもりだ。

悠里さんが台所に立つことに嫌悪感を抱いた時もあったけれど、たくさんのやりたい事を見つけた今なら、自分の時間が増えるのは正直うれしい。

自分を殺して生きてきた15年間。

やりたい事も、夢も、希望も、明るい未来も、自分とは無縁のものだと思ってきたけれど。

たったひとつの、私の人生。

私は私の、生きたいように生きる。

そう決めたんだ。



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