君色の空
真っ暗に閉ざされた箱の中に入っていた私には、輝く未来なんて描けなかった。

でも、今なら見えるよ。

光に満ちあふれた世界が。

みんなの笑顔に囲まれて、笑っている自分が。

「夢は、見るだけじゃつまらないんだからな。

叶えようと頑張るからこそ、価値があるんだ。

渚がその夢を叶えようと努力したら、世界はもっともっと輝けるはずだ」

説教のような、励ましのような言葉に、私は大きくうなずいた。

「今日感じた空よりも、もっと輝いている空を感じられるように…」



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