君色の空
…なんて、娘を嫁に出す父親みたいなことを言い出すモモちゃんに、プッと吹き出してしまった。

「いっぱい恋して、…」

「え!? 恋!?」

モモちゃんの言葉を遮って、聞き返した私に、目がなくなるほどニッコリ笑って、

「そうさ…」

という。

「そうさ…。
いっぱい恋して、本当に大好きな運命の人に出会って…。

結婚して、子供ができるだろ!?。

そうして初めて、渚は知ることができるんだ!」
「何を!?」

「渚のお母さんの気持ち。どんな想いで、お前を守り産んだのか…」



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