君色の空
その後を、両手に紙袋を抱えた、スラリとした長身の女性が入ってきた。

「渚ちゃん、大変だったわね?、 大丈夫!?」

「はい。大丈夫です!」

いつもの、朗らかな笑顔だけど。

私は、その笑顔が苦手だ。

よく言えば、『天使の笑顔』。

でも悪く言えば、『作り笑い』。

彼女の笑顔は、どうしても私の目には偽物としか映らなくて。

彼女の本心が読めないから、どうしても警戒してしまう。




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