君色の空
大好きなお母さんを、お兄ちゃんから奪ったのは、この私。

『ゴメン』

と言わずには、いられなかった。

病院も、病室も、病気も、この空気そのものも、私は嫌いだ。

退屈な日々は、いやなことばかり思い出す。

「気にいらなった!?」

という声で、ハッと我に返った。

悠里さんは、真新しいパジャマや、下着とか、入院に必要なものを色々買ってきてくれたようだ。



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