君色の空
そうこうしている内に、お父さんと、お兄ちゃんと、悠里さんが病室を訪れた。

「大丈夫か!?」

そう言うお父さんは、やっぱり昨日のお兄ちゃんのように、オロオロしている。

「そんなに心配しなくても、大丈夫だよ。

たかが盲腸なんだから…」

笑いながら、そう答えた。

でも本当は、初めての手術に内心ビクビクで、ドキドキしていて落ち着かなかったんだ。

弱さを、見せることができない。




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