君色の空
「ああ、そうですね!!
早苗のおかげで、死なずに済みました!

どうもありがとうございます!!」

イヤミをたっぷり込めて、そう言ってやった。

もう、偽りの友情ごっこも、今日でおしまい。

悲しいなんて、思わない。
だって、友達だなんて、お互いに思ってないんだから。

早苗に気を使う必要がなくなった分、せいせいする。

もとより、ひとりには慣れてる。

悲しいなんて、思うわけがない。



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