君色の空
絶句してしまった早苗に、さらに言葉を続けた。

「私には、生きてる意味なんてないんだよ!

早苗みたいに、誰からも愛されている人には、私の気持ちなんて、絶対にわからないんだから!」
『早苗には、説教なんてされたくないよ!』

決定的な一言だった。

早苗の表情はみるみるうちに、心配とも、怒りとも違う。

口では表現できないような、なんとも言えない顔に変化していった。



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