君色の空
「悪かったよ」

突然の言葉に、あ然とする。

「お前の気持ち、知らなかったとはいえ、あんなこと、頼んだりして」

その言葉の意味を理解した私は、また、フツフツと煮えたぎる血を感じた。

怒りがこみ上げる。

「早苗が言ったの!?

私が、慎一くんのこと好きだってこと?」

勢いで、告白してしまったようなものだった。

今度は、恥ずかしさから全身赤くなったのを感じた。



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