君色の空
私達がけんかをして病室を飛び出してからでも、結構時間が経つ。

それでも、病院の近くの橋に、ずっといたっていうの?

泣きながら!?

「それで!?」

でも私には、それが本当のこととは思えなくて、慎一くんに冷たい言葉を投げかけてしまう。

「慎一くんは、何しにここに来たわけ?」

「何しに来たと思う?」

そう言って、意味ありげに笑う慎一くんに、私はムカつきを覚えた。




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