15才でママになった理由(わけ)
どんな卑怯な手を使ってでも、琢哉さんを手に入れてみせるから。


一人娘の私にパパはかなり甘い。


私の頼みを絶対駄目だと言わないと思う。


「パパに頼みたい事があるの。北原琢哉と結婚させてほしい。」


今度こそ本気だから。


「北原琢哉は奥さんを亡くして大阪から戻って来た男だな。北原は凄腕の営業マンだったが、子供の為に経理課に移ったんだったな。」


パパは私の願いは何でも叶えてくれるはず。


どんな事をしても琢哉さんを手に入れたかった。


「北原琢哉さんと結婚したいの。琢哉さんと結婚出来ないなら、家出するから。」


本気で結婚したい。


この気持ちは本物。



「本気で北原と結婚したいならパパがなんとかしてやる。彼は両親がいないから、南家に婿に入って貰えばいい。可憐の頼みはパパが絶対叶えてやるから安心してろ。」


琢哉さんと絶対結婚するんだと決めた。


パパを味方につければ琢哉さんも嫌とは言えないはずだ。


社長のパパに逆らえるはずがない。


奈都なんかに負けない自信があった。










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