15才でママになった理由(わけ)
どれだけ泣いても、涙がかれる事はなくて。


はずかし過ぎる。



「奈都ちゃんもう泣かないの。」




無理だよそんなの。



「お姉ちゃんに怒られるね。」



「阿紀は怒ってなんかいない。奈都頑張ってるって誉めてくれるよ。琢磨可愛いがってくれて、ありがとうって言ってる。」




阿紀の代わりだと言って、琢哉さんが私の頭をなぜてくれた。



琢哉さんと向き合ったままで、眠れるはずがない。



「奈都ちゃん眠れない。」



「ううん、大丈夫。」



「奈都ちゃんこっち向いてよ。」



そんなの無理です。



琢哉さんの顔が近すぎて、又キスしたくなっちゃう。



ほらって、琢哉さんに腕枕された。



どうして、そんな事するのですか。



「こうしたら寝れるでしょ。」



嫌、よけいに眠れません。



琢哉さんは私の事を妹みたいに思ってるから、腕枕なんて平気なんだ。



平気でいれない。



琢哉さんは私の気持ちなんて、ちっとも分かってない。


ねぇ、お姉ちゃん、琢哉さんってかなり鈍感だよね。


鈍感過ぎだよ。


もう、知らないから。


そっと、目を閉じた。














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