15才でママになった理由(わけ)
琢哉さんと又会える事を信じようと思う。


一年先になるのか、二年、いや三年先になるのか分からないけど、絶対琢哉さんと又会いたい。


琢磨が私を忘れても、私が琢磨を覚えてればいいのだから。


「お父さん、頑張って運命を信じてみるよ。」


お父さんに会えて良かった。


お父さんがいなかったら、毎日泣いていたと思う。


「嫉妬してしまいそうだよ。奈都にそんなに思われる男は、誰なんだ。」


教えてあげない。


「それは秘密。その人と必ず巡り会える事を願ってほしい」


父さんが了解と笑う。


「奈都をその男に取られるのは嫌だけど、奈都の幸せの為なら我慢するよ。」


ありがとう。


「お父さん大好き!」


お父さんに抱きついた。


父さんが尻餅をつく。


「急に抱きついたら驚くだろ。」


いいの、いいの。


「お父さんが大好きなんだから。」


本当に大好きだよ、お父さん。


お父さんに会えて良かったと思う。


琢哉さんと別れても、お父さんがいれば淋しくはない。


泣いてばかりいたら琢磨に笑われるもの。


奈都ちゃん、強くなるからね。












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