15才でママになった理由(わけ)
大騒ぎする秋人と直人を真人さんが無理矢理連れて帰った。

静かになると淋しい気持ちが戻る。


「母さんは要さんと新しい家に泊まるから、最後の夜を三人で過ごしなさい。」


別にそんな気を使わなくてもいいのに。


母さんが耳元で、《最後は素直になりなさい。愛し合う事は素敵な事なんだからね。奈都が女になったら要さんは泣くだろうけど。》


母さんは何を考えてるんだか。


《母さんありがとう。》


琢哉さんが琢磨を寝かせに部屋に行った。


多分琢哉さんは部屋から出てこないだろう。


少しお酒を飲んだ琢哉さんは眠そうだったし。


私は覚悟を決めてシャワーを浴びた。


母さんがくれた最後のチャンスを無駄にはしたくない。


ごめんね。


お父さん。


琢哉さんが寝てても構わない。


母さんは私がしようとしてる事を見抜いたと思う。


だから、琢哉さんと二人にしてくれたんだよね。


琢哉さんの部屋に入り、寝室のドアを開けた。









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