15才でママになった理由(わけ)
次の日母と一緒に産婦人科へ行った。




この時だけ自分の大人びた容姿に感謝した。



回りの誰もが私を中学生とは思っていない。



名前を呼ばれ診察室日入ると、綺麗な女医さんがいた。



「橋本先生にこんな大きな子供さんがいただなんて驚きだわ。目元とか先生にそっくりの美人さんね。」



なんか、ドキドキしてきた。



「何も心配しなくていいから、体の力抜いて、今から調べるからね。」




再び診察室にはいると、体がガチガチに固まってしまった。



母が手を握ってくれる。



「奈都さんは妊娠してますね。今すぐなら処置も出来ますがどうしますか?」




処置って?



命を奪うと言う事なのか。



先生が何をいいたいのか分からないよ。




「橋本先生から頼まれているの。先生はあなたの幸せだけを考えてる。中学生のあなたが子供を生む事が、どれだけ大変な事か、わかるかな?」



分かるけど、嫌だ。



赤ちゃんを殺すなんて出来ない。



琢哉さんの赤ちゃんを殺してしまうなら、私も一緒に死んでしまいたい。








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