15才でママになった理由(わけ)

15才は大人だから

私は高校へ行かないと決めた。



この子を自分で育てたい。



中途半端な気持ちで、子供は育てられないと思うから。



「私は高校へは行かない。母さんが諦めずに私を生んでくれたから、こうして生きてる。」



「この子を生んであげれないなんて、絶対嫌だよ。お父さん、お願いだからこの子を殺さないで!」



私は泣き叫んでその場に倒れた。



この一週間ほとんど食べていなかった為、貧血で倒れてしまったのだ。



気がつくと病室のベットにいた。



母さんが私の手を握ってくれてる。



「奈都は貧血で倒れたの。つわりで食べられなかったでしょ。体が衰弱して、赤ちゃんも危ないから暫く入院になったのよ。」




入院、赤ちゃんが危ない。



「赤ちゃん生むなって言って、赤ちゃんが危ないから入院させて、大人って矛盾だらけだね。」



母さん泣かないで、母さんを困らせたい訳じゃないけど、私はこの子を生みたい。




この先どんな困難も乗り越えてみせる。




私はもう一人じゃないから、大丈夫だよ。




お腹にそっと手をあてた。



この子は私が守る。




絶対守ってみせるからね。












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