15才でママになった理由(わけ)
目を覚ますと病室に母はいなかった。




鞄から携帯を取り出し、勇気を出して琢哉さんに電話をした。



繋がらない。



不安になった。



なんで出てくれないの?



どうして一週間も連絡くれないのかな。



涙が溢れる。



私の事なんか、どうでもよくなったの。



嫌われちゃったのかな。



どうしたらいい。



赤ちゃん、助けて。



《やだやだ、もう嫌だよ。》



「奈都何してるの。安静にしないと駄目でしょ。」




もう、どうしていいのか分からなかった。



「琢哉さんの携帯に掛けても出ない。一週間も連絡取れないんだよ。」



暫くの沈黙が続く。



琢哉さんに何かあったの。



「落ち着いて聞くのよ。琢哉さん事故に合って入院中なの。横断歩道を琢磨と歩いてたとこに車が突っ込んで来て、琢磨かばって大ケガしたらしい。複雑骨折で3ヶ月の重傷。要さんが琢哉さんに会いに行ってるからね。」




琢哉さんがケガで入院したなんて、そんなのやだ、今すぐ琢哉さんに会いに行く。



琢哉さんが来れないなら、私が九州へ行けばいいことだから。



慌ててベットから下りた。






















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