15才でママになった理由（わけ）

お父さんが明日帰ると言った。



早くお父さんに会いたいな。



｢父さん明日帰るって。父さんが赤ちゃん生んでいいって、一緒に育てようって言ってくれた。｣



嬉しくてたまらない。



｢安心して体を休めなさい。琢哉君の事は諦めずに気長にまとう。母さんは要さんを15年も待ったのだから。｣




えぇ、15年も待てないよ。



15年待ったら、30才になる。



もしかしたら、お姉ちゃんが私に試練を与えたのかも知れない。



お姉ちゃんから琢哉さん奪った罰なのだ。



お姉ちゃんがあんなに大切にしてた家族を、私が奪ったから怒っているのだろうか。




このまま琢哉さんに忘れられたままでもいいから、お姉ちゃんだけは忘れないでね。



お姉ちゃんの事まで忘れたら、悲しすぎる。



お姉ちゃんと琢磨を忘れたら、絶対駄目だからね。



琢哉さんに会いたいよ。



この子にパパの顔を見せてあげたかったな。



ごめんね、赤ちゃん。