15才でママになった理由(わけ)

永遠に

嬉しくても涙は出るんだね。



琢哉さんに聞きたい事がたくさんあるのに、今はこうして琢哉さんに触れていたい。



「琢磨は預かるから、二人で何処に行ってらっしゃい。」



それは無理みたい。



「お母さんありがとう。でも、琢磨が私から離れてくれないもの。」



琢磨と3人で何処かへ行きたいな。



「真人に車を借りたんだ。ドライブにでも行こうか。」




ドライブなら海に行きたい。



「海がいいな。琢哉さんと行こうって思ってたの。子供の頃、お姉ちゃんと行った海に行きたい。」



お姉ちゃんと遊んだ、思い出の場所。



「分かった、場所教えて。」



3月の海はまだ寒かった。



「奈都が風邪引くと困るからね。」



琢哉さんが上着を掛けてくれた。



誰もいない砂浜を三人で手を繋いで歩いた。



「お姉ちゃんと手を繋いで、この砂浜を歩いたの。お姉ちゃんは私が琢哉さんと結婚する事、許してくれるかな。」



琢哉さんが微笑んだ。



「大丈夫、阿紀に許して貰った。」



え、お姉ちゃんに会ったの。



「事故に合った時、死にそうになったんだ。俺はもう駄目だと思ったら、阿紀が現れて言ったんだ。《琢哉はこっちに来ては駄目よ。奈都を幸せにしてあげてね。》」



お姉ちゃん、ありがとう。



琢哉さんと琢磨と、そしてお腹の赤ちゃんと、幸せになります。









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