15才でママになった理由(わけ)
琢哉さんと琢磨と三人でお姉ちゃんのお墓参りに行くと、琢磨が不思議そうにお墓を眺めていた。



琢磨さんに抱かれた琢磨。



「琢磨もママに手を合わせて。」



琢磨が私を指さした。



小さな琢磨には理解出来ないのだろう。



琢磨がもう少し大きくなった時、お姉ちゃんの事を話すことにした。




私たちは手を合わせて、祈った。




《お姉ちゃんごめんね。琢哉さんと結婚して、私は琢哉さんの奥さんになります。


琢磨の事は自分の子供と思って育てるから安心して下さい。


琢磨が大きくなったら本当のママの話をします。


琢哉さんと琢磨と生まれ来る赤ちゃんと、幸せになります。


お姉ちゃん、いつまでも私たちを見守って下さい。


お姉ちゃんありがとう。



琢哉さんと生きて行きます。》




必ず幸せになります。




お姉ちゃんの分も幸せになる事を約束します。



お姉ちゃんの声が聞こえた。



《奈都、幸せになるのよ。》



うん。



幸せになるよ。















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