15才でママになった理由(わけ)
日曜日、琢哉さんに琢磨の離乳食の作り方を書いたノートを渡した。


昨日は早くから部屋に入ってしまい、琢哉さんとは話せないままだから。


「琢磨の毎日の様子と、困った時どうすればいいか、色んな事一杯書いてあるから。」


琢磨の事を忘れない為に、琢磨と離れた時、この日記を見て琢磨を思いだそうと思った。


「奈都ちゃんありがとう。琢磨の事をこんなに思ってくれて嬉しいよ。」


だって、今は私がおかあさんだから。


「琢磨がここにいる間は私がママだからね。琢磨に私の事少しでも、覚えていてほしいから。」


琢磨は多分覚えてないと思うけど。


いつか、別れが来た時。


琢磨がみんな忘れてしまったら、悲し過ぎるもの。


「琢磨が奈都ママ忘れる訳ないよ。」


うん。


「そうだと嬉しいな。」


琢哉さんに抱かれた琢磨がくずり出した。


琢磨、大丈夫かな。


心配だ。


「奈都ちゃん早く行って、琢磨が泣かないうちに。」


もう一度琢磨を抱いた。


琢磨少しの間だけ、我慢出来るかな。


「琢磨、ママにチューは?」


琢磨が私のほっぺにキスした。


琢哉さんが驚いている。


驚いて琢磨を抱く琢哉さんのほっぺにも、キスした。


「今のは行って来ますのキス。」


顔を赤くしてる琢哉さんが子供みたいで可愛い。


琢哉さんにキスしちゃった。


勢いに任せてやってまったけど、大丈夫かな。


琢哉さん、怒ってない。


顔が見れないよ。
















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