15才でママになった理由(わけ)

これが現実

琢哉さんの声も震えていた。


間違えだと言ってほしい。


「阿紀から電話が来た時、妹が遊びに来てて、携帯にでたんじゃないかな。」


「来週本社に戻れる事を阿紀に話そうと思ったのに、その飛行機に、阿紀は絶対乗っていないよ。」


そうだよね、お姉ちゃんが死ぬわけない。


大丈夫だと、何度も自分に言い聞かせた。


「琢磨が泣き出したから電話切るね。お姉ちゃんは笑って、必ず帰って来るよね。」


泣いてちゃ、駄目だ。


お姉ちゃんは絶対生きてると信じてる。


「航空会社に電話して、阿紀が大阪行きの飛行機に乗っていたか問い合わせてみるよ。」


お姉ちゃんは大丈夫、死んだりしない。


琢磨を置いて死ぬわけがないのだ。


お姉ちゃんは強い人だから。


琢磨が泣き止まない。


琢磨もきっと不安なんだろうと思う。


泣き止まない琢磨を抱き締めて、一緒に泣くしかなかった。


奈都ちゃんが一緒にいるから、泣かないで。


お姉ちゃんは必ず帰って来るから、待っていようね。


母さん、お願いだから、早く帰って来て。















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