first love
斜め前
その次の日、百合亜はいつものように外の景色をぼーっと眺めながら朝のHRを過ごしていた。


担任がいつもの調子で言う。
「今までずっと休んでいたクラスメイトが今日から学校に来ることになった。」



(そういえば、私の斜め前の席ずっと空いてる…。)



「一応紹介しておきます。」


そう言うと今まで誰一人話を聞いていなかった教室が急に静けさに包まれた。



教室のドアに皆の視線が注がれる。




ガラガラ…
ゆっくりドアが開いた。
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