first love
その日の帰り、いつものように隼人は百合亜の元に来て言った。


「帰ろう。」
「うん…。」


いつもと同じセリフ。
なのに、こんなに意識したのは初めてだった。



二人で歩き出しても、百合亜は何も話すことができなかった。



しばらく歩いた後、隼人が突然立ち止まった。





「今日なんか百合亜いつもと違うね。どうしたの?」
そう言うと百合亜の顔を除き込んだ。



突然のことに心臓がはねあがる。


< 34 / 39 >

この作品をシェア

pagetop