first love
隼人が覗き込むような体勢になり、百合亜はまともに隼人の目を見ることができなかった。


心臓が脈打つのがわかる。
(どうしよう…こんなに近いと心臓がますます早くなっちゃうよ…。)


「私、もう大丈夫だよ。もう遅くなるから帰っていいよ。」

百合亜が目を反らしたまま言う。




「うん…心配だし百合亜が寝るまでいるよ。それに、風邪のときに一人って心細いでしょ?」


そう言うと隼人は氷を百合亜の額に当てた。


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