first love
入学式の日、彼女はいろんな人と会話をした。
そして、会話をしたほとんどの人間が彼女の純粋さに驚いた。

それと同時に自分の汚れた心に気付く・・・。



彼女はまるで天使のようだった。



彼女は、誰にも本音を言わなかった。
そして病気のことも誰にも話さなかった。
言えば、嫌われるなどとくだらないことを考えたのではない。


彼女の中ではもう病気は終わったことなのだ。
すでに過去になってしまっているものを、いちいち同情されることが面倒でならなかった。



彼女の考えていることは、両親にもなかなか理解しがたいことが多かった。


無邪気だったり、大人びていたり、怒ったり、泣いたり、微笑んだり、突然冷静になってみたり・・・・・。


彼女はまだ子供なのだ。
思考はやや大人びているが、感情はまだ幼い子供のままなのだ。



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