初夏の香り、君の気配

私の指が、本に触れようとした時、


─パサッ



急に彼が寝返りを打ち、私の口からは思わず、

「─ヒッ!!!」

と叫び声が出た。







「…んぅ…ん……?」


─ヤバイ!起こした!?








私は慌てて彼に背を向けた。

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