初夏の香り、君の気配


2階に上がり、悠ねぇ達の部屋の隣にある私専用の部屋に入る。


スーツケースをベッドの横に置き、窓を開けてテラスに出た。






遠くから微かに鳥の声がする。


目を閉じて、深呼吸する。



森の持つ独特の雰囲気に、
疲れていたはずの体がすーっと軽くなっていくのを感じた。




─また長野に来れたんだ…





なんだか解放感に満たされて、湖の畔をぐるっと見渡した時、遠くの木の下に何かが見えた。

< 7 / 11 >

この作品をシェア

pagetop