名前モモ、口癖ドブス、職業あたしの恋猫。
「これは全然はにかめない。癒されもしない。しかも地味に傷付くことばっかりだしいぃっ」


ドサッと勢いよく机に突っ伏して悶えていると、ドアのすき間からヒョイッとモモが戻ってきた。


そしてあたしを気にするそぶりもないまま、お気に入りのフカフカ座布団にフワリと寝転ぶ。


あたしはおやつをもらって満足そうなモモが、体をクルンと小さく丸めている姿をムウッと見つめた。


……可愛い。いや、可愛くない。あたしがどんなに好きか知ってるくせに冷たいモモは可愛くない。……でも。


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