名前モモ、口癖ドブス、職業あたしの恋猫。
岡田があたしの泣き声を押し退けるように大声で叫ぶから、嫌でも気持ちがそっちに向いてしまう。


なんでそんなことが岡田にわかるのよ?


疑問に思ったあたしは、ティッシュを数枚手に取ってプーンッと鼻をかんだ。


「……どしてだの?」


詰まった鼻から息がうまく抜けなくて変に言葉がにごるけど、今は仕方ない。


「さっき言ってた事故直後の白い場所で、モモの魂が高嶋の体に入ったからだよ」


< 162 / 215 >

この作品をシェア

pagetop