名前モモ、口癖ドブス、職業あたしの恋猫。
子供の不幸を喜ぶ親ってありえないんだけどっ。


ジロッとお父さんを見てから、あたしは居間を出て一段ずつ慎重に階段をのぼった。


一ヶ月半ぶりの自分の部屋は、どこも綺麗でなんにも変わっていない。


「お母さん、几帳面だから毎日掃除してくれてたんだろうな」


いつもの習慣で10センチドアを開けたまま、ダルイ足を引きずって椅子に腰かけた。


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