名前モモ、口癖ドブス、職業あたしの恋猫。
なにが急にだったのかなんとなく気になったけど、あたしは前を向いたまま聞かなかったことにした。


「あ、校庭に幽霊がいる」


「え!?やだ嘘!?」


岡田がスッと指差した先を見ると、髪が白くて腰の少し曲がった一人の男が校庭をゆっくり横切っていた。


でも、あれって……。


「どう見ても用務のおじいちゃんだよね」


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