名前モモ、口癖ドブス、職業あたしの恋猫。
チョークの粉が残らないように、黙々と上から下に手を動かして慎重に仕上げていく。


こういう地味な作業って意外と好きなんだよね。


半分くらい終わった所で、ふと人の気配を感じて振り向いた。


「あっ、ちょっと人がせっかく綺麗にしてんのに!」


いつの間にか岡田が横で落書きをし始めていて、あたしはアングリと口を開けた。


「これ、なんだかわかる?」


< 81 / 215 >

この作品をシェア

pagetop