名前モモ、口癖ドブス、職業あたしの恋猫。
今まで泣くほど落ち込んだことはなかったけど、これから先のことを考えて不安が心の中で弾けたあたしは、顔を下に向けてボロボロ泣き始めた。


すると白いフカフカ座布団で寝ていたモモが、ニャウンと鳴いて珍しくゆっくり近付いてくる。


「……モモ」


あたしの小さな呼びかけにピクンと反応したモモが、心配そうにこっちを見上げてピョンッと膝の上に乗ってきた。


えっ?これって、奇跡?


< 94 / 215 >

この作品をシェア

pagetop