FiFTEEN
「そんなことないよ。アタシ、部長にいっぱい助けてもらったよ。多分、瀬名くんだって…」

「ないね。むしろオレが助けてる。」

「あるよ!絶対!…一回だけでも助けてもらったこと。」



なんだ?コイツは…?
アイツの何を知ってんだ?

「とにかく!もうキミ達とは何でもないの!あかの他人!はい!じゃぁ!」


助けてもらったことがあるなら、覚えてるはず。
覚えてないってことは、ないってこと。


いったいなんだってんだ!!





夕方、家の玄関のドアを開けた。

「あ、おかえりー。」

姉の結衣が言った。
姉ちゃんは、高校2年で部活も恋も自称熱血屋らしい。
オレとは正反対。

「部活は?」

「今日なし。」

「彼氏は?」

「別れた。……聞いてよー!」

「いい。」

「面白くない男だねー。」

「はいはい。」

2階に上がろうとするオレにもう一度姉ちゃんが呼び止めた。


「遥斗!そのテーブルにおいてある写真、あんたのだって!小さいころの。自分のアルバムにはさめといてだってさ。」

「は?やだよ。」

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