FiFTEEN
「だけどさ、もう盗まれないんじゃない?今日だって、部室の前に先生とか見張ってんでしょ。しかも、あの教頭だし!」

「オレもそう思う。昨日だって結局盗まれなかったわけだし…大丈夫なんじゃねーの?」


見張りをつけたことで、部室の中に入れる人はいない。
だから大丈夫だと思っていた。



だけど、また次の日も全校朝会が開かれた。

今度は、全員の靴下が盗まれた。



「わたしはものすごく怒っている!」


教頭が声を大にして、オレ達に怒る。


「このままいけば、警察を呼ぶことになるでしょう。…いいですか?私たちだって、本当は疑いたくはない。だけど、この中に不可解な行動をとる人がいる。こんなことはやってはいけないんです。みなさんは、まだ若い!わからないこともたくさんあるでしょう。しかし、やっていいこと悪いことは区別がつくはずです!」



犯人が生徒だと決め付ける。おまえらの監視能力のなさも責めるべきじゃねぇのかよ…
だから大人は嫌いだ。
悪いことをすると言い訳して、自分が悪くないときは他人を責める。


矛盾してないか?
なんかやり方がきたないんだよ。
…でもそう思っててもオレ達はヤツラに口は出せない。

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