FiFTEEN
そのとき、体育館がざわつき始めた。



「なんだ、そこの生徒!」

教頭が怒ったような口調で言う。みんなの視線は、その生徒にいく。

当然、オレも。





その生徒は…




渋谷だった。




手をあげている。

「あの~…一ついいっすか!?」

「なんだ?」

「なんでそんなオレらばっか疑うんすか?」


「生徒の中に犯人がいるからですよ。」

「そんなん決め付けないで下さいよぉ~…生徒ばっか悪者扱いするのはいいけど、状況見て言ってほしいなぁ……オレは、オレはですよ?先生方の中にも犯人いるんじゃないかって思うんですよ!」

「なんだと!?」

「だって、先生達ちゃんと見張りしてたでしょ。他の生徒が部室に入ったんなら、気付きますよね?透明人間じゃない限り。……だから、生徒は入れなかったんすよ。それなのに盗まれた…生徒が犯人ならおかしくないっすか!?」

「…生意気だな、D組の生徒か。」

「はーい!D組の渋谷っす!それと多分、警察呼んでも意味ないっすよ!お金ならまだしも靴下じゃ捜査もやる気が……だから、ここはオレ達放送部にまかせて下さい!」

「放送部?」

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