FiFTEEN
「生意気な!ガキのくせして探偵きどりか!?…靴下が1足なくなろうがどうでもいいだろう!!?」

「靴下だろうがなんだろうが、盗っちゃいけないもんはいけないでしょうが。…あんたが全校朝会のときに言ってたでしょ。」

『そうだそうだ!!』

「こっちが生意気なガキなら、あんたはずるい大人だよ。」

伊藤くんはそう言うと屋上から出ていった。


「頼む…やめてくれ…もうしない…もうしないから…」



教頭はしゃがみこんだ。


「あんたいくつよ。そんなん通用しないってわかるでしょ?」

「オレたちが先に学校に言うより、あんたが自分で自白した方がいいんじゃねーの?」

オレが言って、教頭を屋上に残して出て行った。




その後すぐに全校朝会が開かれて、教頭が謝り、辞めることを報告した。





放課後、部室では…


「いやー今回はかなり放送部の好感度上がったな!」

と、名探偵渋谷が言った。彼の教頭に向かっていった勇姿はすごかった。

「あんなに感謝されるとは思わなかったよね。…なんか癖になりそう…」

教頭を虫を見るような目で、毒舌をはいた日向。

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