FiFTEEN
「のえるの頭だったら行けんじゃん!」

「あと4点足りないんだよ。」

「あと4点て…たった4点じゃんか。」

「500取らないと意味ない。」

「おい~!放送部にとってお前は必要なやつなんだよ~。頭ばっか使ってっとパンクすんよ?」

「休ませてくんないなら部活辞める。」


「おい~…」

「いっとくん、そんなこと言わないでよ。」

「…津賀さんにはわかんないよ。」

「のえる、何その言い方。」

「日向こそ何…」




部室の空気が悪くなる。




「…あのさ、勉強より大事なこともあるんじゃないの?」


「…バカが言うな。」


「バカってなんだよ…」


オレは伊藤くんの足を軽く叩く。


「呑気でいいよね、副部長は…」

「はぁ!?」


「…今日はとりあえず帰るわ。」


「待てよ~のえる。」



部室のドアが開く。
伊藤くんが開けたんじゃない。

開けたのは、不良で有名な恩田聖二(オンダセイジ)。

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