色つきリップ〜紅い唇〜
 


「まあまあ、いーじゃない」


「よくない」


わたしが頬を膨らませた。


「最後、4つめ。美咲自身が『自分の気持ち』に気付くことが出来る」


「え?」


「美咲、昨日『斎藤くんに会わせて』って言ってたでしょ?遊びならダメだけど、本気で好きになれれば問題ないじゃない?」


「んー……でも……」


考え込むわたしに、彩香が言う。


「斎藤くんも水泳部で、泳ぎ得意だよ?男の子って得意なことを好きな女の子に見せてあげたいものだし?」


「でも水着なんて、わたし恥ずかしいよ」




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