色つきリップ〜紅い唇〜
ホワイト
放課後の教室の窓にもたれて、今日もぼんやりと突き抜けるような空を見ていた。
何も悩みなんてなさそうな雲がふわりと浮かんで、揺れている。
まだ梅雨も明けていないのに晴れの日が続いていて、何となく嬉しくなる。
「いい天気」
空を見上げたままわたしは呟く。
天気ひとつで気分が変わる単純な自分にホッとする。
太陽の強い日差しがグラウンドを照らしてきらきらと弾ける。
その眩しさに、わたしはゆっくりと目を閉じた。
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