色つきリップ〜紅い唇〜
公園のベンチに彩香と二人、憧れるように空を見ていた。
「ねえ彩香……」
「んー?」
泣きはらした目を押さえながら彩香が返事をする。
「斎藤くんのこと、いつから好きになったの?」
「多分……美咲に『紹介する』って言った時にはもう……好きだったかな」
「え!?」
彩香の言葉にわたしは驚く。
「……美咲のこととか相談されたり、わたしも真治のこと相談していて……最初は『好き』なんてわからなかったんだけど。ほらわたし、真治と付き合ってたから」
「そうなんだ」
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